平成27年鬼怒川サケ資源有効利用調査結果


※15日に釣れた88p6.2kgのシロサケ(フライでの釣果)

去る平成27年11月14日(土)・15(日)に「鬼怒川サケ資源有効利用調査」を行いました。
以下調査概要と結果です。

調査概要(抜粋)

●調査の目的:
 栃木県内に遡上したサケは、かつて県民の重要なタンパク源となっていましたが、食用としての利用の減少とともに県民とサケの関わりが希薄にありつつあります。
 現在、サケとの関わりは、増養殖目的のため特定の従事者以外は関わりをもつことはできないが、一方では産卵のために帰ってくるサケに、豊かな自然のシンボルとして多くの人々が魅力を感じている。
 そのため、サケの魅力を最大限に活用し、河川環境保全の普及啓発や交流人口増大による地域振興、また、サケ親魚採捕方法の高度化に向けた検討を行うため、採捕調査を行い、所用のデータを収集することを目的とする。
 当面は、ルアー・フライ・及び餌釣りでサケの採捕が可能かどうかを中心に試行的な調査を行う。
 
●調査日程: @平成27年11月14日(土) 8:30〜14:00(小雨決行) 
         A平成27年11月15日(日) 8:30〜14:00(小雨決行)

●受付時間: 各日7:30から (調査は8:30から)

●集合場所: 鬼怒川(右岸) 田川放水路合流地点
●調査場所: 鬼怒川 田川放水路合流から下流700mの区間

●対象魚種: シロサケ

●調査方法: ・ ルアーフィッシング、フライフィッシング及び餌釣り(すべてシングルフック)
         ・ 竿は一人一本とする。ただし、予備の竿の持ち込みは認める
         ・ 調査従事者はゼッケンを着用していただきます。
         ・ 釣れたサケの体長、体重、釣獲時間、雌雄の別、成熟・未熟の別について釣上げた時点で測定

●漁獲尾数: 調査従事者1名につき3尾までとする。

●応募資格(調査従事者): 鮭鱒協会の増殖用さけ特別採捕従事者を除き、調査従事者として諸規則、釣りマナーを遵守する中学生以上の方(中学生の方は保護者同伴が必要です)

●募集人員: 50人(先着順)

●施設利用料: 一人一日5,000円 中学生は1,000円 当日受付時に現金で納めてください。

●応募方法: ホームページ応募フォーム又はファクシミリで応募、当選は先着順

●受付期間: @平成27年10月13日(火)9:00〜15:00 11月14日(土)実施日の応募に限る。
         A平成27年10月14日(水)9:00〜15:00 11月15日(日)実施日の応募に限る。
         B平成27年10月15日(木)9:00〜15:00 定員に達していない場合の応募日。

調査結果

●調査日・調査人数
 平成27年11月14日(土) 8:30〜14:00 雨   調査人数:49名(ルアー33名、フライ9名、餌7名)
 平成27年11月15日(日) 8:30〜14:00 雨のち曇り  調査人数:43名(ルアー29名、フライ10名、餌4名)

●釣獲尾数:
 14日・・・81尾(最小体長55p・2.5kg、最大体長79p・4.2kg 平均70p・2.7kg オス45尾・メス36尾)
 15日・・・88尾(最小体長56p・1.3kg、最大体長88p・6.2kg 平均70p・2.7kg オス49尾・メス39尾)
 合計・・・169尾(最小体長55p・2.5kg、最大体長88p・6.2kg 平均70p・2.7kg オス94尾56%・メス75尾44%)

・釣獲尾数の内訳 両日合計169尾中、50p台は4尾(オス2尾、メス2尾)、60p台は62尾(オス27尾、メス35尾)、70p台は101尾(オス45尾、メス56尾)、80p台は2尾(オス1尾、メス1尾)となりました。70p台だけで101尾となり、半数以上(61%)が70p以上となりました。80pを超える大物は、80p・メス・3.7kgと88p・オス・6.2kgの2尾が釣れました。

・各大きさの平均体重は、50p台が1.6kg、60p台が2.2kg、70p台が3.0kg、80p台が5.0kgとなりました。50〜70p台までは比例して大きくなりますが、80pを超えると特に大きく育つようです。

・オスとメスの割合はオス94尾56%、メス75尾44%となりました。

・時間帯別の釣獲尾数は、各時間とも平均して釣れていたようです。

・過熟と未熟の割合は、過熟147尾87%、未熟22尾13%となりました。河口からの距離が遠いので、当組合の管轄内では過熟魚が圧倒的に多いと理解できます。

・昨年と今年の平均体長と平均体重を比較してみましたが、昨年平成26年は69p3.7kg、今年平成27年は70p2.7kgとなりました。今年の個体のほうがやや痩せていたよです。






※8時台は30分間の釣果





●今年から2日間の調査となりました。両日ともに天候には恵まれなかったのですが、釣果は良い結果となりました。釣果が天候に左右されるのかは、今後の調査で判明していきたいと思います。

 今回もたくさんの方がサケを手に出来ましたが、残念ながら手にすることが出来なかった方もいました。釣れなかった方も、満足して帰られた方が多かったようです。

 お昼には、とん汁とサケの唐揚を皆さんに振舞いました。サケの唐揚は、皆さん「こんな食べ方もあるんだ」などと美味しく食べていただきました。食として有効利用することも当調査の目的のひとつですので、ぜひ釣上げたサケはお持ち帰りいただき、美味しく食べていただけると幸いです。

 釣果が良かったルアーは赤やピンク系の重めのルアーに、フックには赤のタコベイトを付けると良いようでした。フライは、赤等のゾンカー、餌はイカを食紅で一日漬けたものを使っていました。

スナップ映像


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