平成30年鬼怒川サケ資源有効利用調査結果



平成30年11月10日(土)・11(日)に「鬼怒川サケ資源有効利用調査」を行いました。
以下調査概要と結果です。

調査概要(抜粋)

●調査の目的:
 栃木県内に遡上したサケは、かつて県民の重要なタンパク源となっていましたが、食用としての利用の減少とともに県民とサケの関わりが希薄にありつつあります。
 現在、サケとの関わりは、増養殖目的のため特定の従事者以外は関わりをもつことはできないが、一方では産卵のために帰ってくるサケに、豊かな自然のシンボルとして多くの人々が魅力を感じている。
 そのため、サケの魅力を最大限に活用し、河川環境保全の普及啓発や交流人口増大による地域振興、また、サケ親魚採捕方法の高度化に向けた検討を行うため、採捕調査を行い、所用のデータを収集することを目的とする。
 当面は、ルアー・フライ・及び餌釣りでサケの採捕が可能かどうかを中心に試行的な調査を行う。
 
●調査日程: @平成30年11月10日(土) 8:30〜14:00 
         A平成30年11月11日(日) 8:30〜14:00

●調査場所: 鬼怒川 田川放水路合流から下流700mの区間

●対象魚種: シロサケ

●調査方法: ・ ルアーフィッシング、フライフィッシング及び餌釣り(すべてシングルフック)
         ・ 竿は一人一本とする。ただし、予備の竿の持ち込みは認める
         ・ 釣れたサケの体長、体重、釣獲時間、雌雄の別、成熟・未熟の別について釣上げた時点で測定

●漁獲尾数: 調査従事者1名につき3尾までとする。

●応募資格(調査従事者): 鮭鱒協会の増殖用さけ特別採捕従事者を除き、調査従事者として諸規則、釣りマナーを遵守する中学生以上の方(中学生の方は保護者同伴が必要)

●施設利用料: 一人一日 男性5,000円 女性2,500円 中学生1,000円


調査結果

●調査日・調査人数
 平成30年11月10日(土) 8:30〜14:00 晴れ  調査人数:64名(ルアー38名、フライ20名、餌6名)
 平成30年11月11日(日) 8:30〜14:00 晴れ  調査人数:62名(ルアー41名、フライ14名、餌7名)

●釣獲尾数:
 10日・・・20尾(最小体長55p・1.7kg、最大体長77p・3.8kg 平均67p・2.4kg オス10尾・メス10尾)
 11日・・・31尾(最小体長55p・1.3kg、最大体長74p・3.3kg 平均66p・2.1kg オス12尾・メス19尾)
 合計・・・51尾(最小体長55p・1.3kg、最大体長77p・3.8kg 平均67p・2.3kg オス22尾43%・メス29尾57%)

・釣獲尾数の内訳 両日合計51尾中、50p台は6尾(オス2尾、メス4尾)、60p台は26尾(オス10尾、メス16尾)、70p台は19尾(オス10尾、メス9尾)、なお今年は80p台は釣れませんでした。60p台が26尾となり、ほぼ半数60p台となりました。次いで70p台のサケが多かったようです。

・各大きさの平均体重は、50p台が1.4kg、60p台が2.0kg、70p台が2.8kgとなりました。比例して大きくなっていて、昨年と同じような値となりました。

・オスとメスの割合はオス22尾43%、メス29尾57%となりました。メスが若干多かったものの、大差はありませんでした。

・時間帯別の釣獲尾数は、両日ともに9時台と12時、13時台が釣れていました。11日の11時台が飛びぬけて釣れていますが原因は不明です。

・過熟と未熟の割合は、過熟が98%となりました。僅かですが成熟していない個体も見られましたが、河口からの距離が遠いので、当組合の管轄内では過熟魚が圧倒的に多いと理解できます。

・平均体長と平均体重の推移は、2014年から2016年にかけて右肩上がりだった平均体長ですが、昨年下がって今年も昨年とほぼ変わりない状況でした。

・釣獲51尾中の釣り方別割合は、ルアー34尾67%、フライ12尾23%、エサ釣り5尾10%となり、ルアーが約7割を占めていました。

・年別釣獲尾数は昨年は73尾でしたが、今年は51尾となり、過去5年間で3番目の釣果となりました。






※8時台は30分間の釣果








※2014年(H26年)の調査日は1日間

●両日ともに天候に恵まれ、日中は防寒服ではとても暑い日でした。今年もあまり遡上するサケを目視できませんでした。例年ですと、産卵を終えて死んでいるサケも見られるのですが、今年はそれも見れれませんでした。

 今年で5年目を迎える調査ですが、2016年を境に平均的に小さくなって、今年も昨年同様に痩せたサケが多く釣れました。

 今年も昨年に引き続き、焼きそばとモツ煮を皆さんに振舞いました。皆さん美味しいと喜んでいただけたようです。また、地元産のお米をお土産に配りました。来年も同様の調査を行いますので、今年抽選に落ちてしまった方も是非ご応募ください。

10日の空撮映像

平成26年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
平成27年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
平成28年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果

平成29年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果


スナップ映像

     

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